第2150回例会
第2150回例会 (2018年10月15日)
米山記念奨学委員会 竹原 巖 会員
「米山記念奨学会の活動理解のために」
クラブ米山記念奨学委員会の藤城委員長より依頼を受けて、この場に立たせていただいております。
10月は「ロータリー米山記念奨学会」について理解を深めて頂くための特別月間であります。レターボックスに「米山の豆辞典」が配布されております。その中に書かれております「奨学会の歩み」「時代背景」「奨学会事業とは」「財政」「奨学金の種類」などについて、概要が記されております。「豆辞典」をご一読いただくと奨学会の概略をご理解いただけるかと思いますので、是非お読みくださるようお願いいたします。また、補足の意味も含めまして財団設立50周年を記念して作られたDVDをご覧いただきます。
私は、ロータリーの活動のなかでも、特に米山に関して思い入れの深いほうだと思っております。2003年から3期・3年間、地区の米山記念奨学会の委員長を務め、クラブの委員長を2期・2年間務めました。そして、カウンセラーとして5名の奨学生のお世話をした経験から、未来に可能性を秘めた世代への希望と、奨学生との交流を通じお互いの国の歴史や文化を学ぶことで、平和を推進出来ると信じております。
ロータリー米山記念奨学会は、日本ロータリーの創立者である米山梅吉氏の遺徳をたたえ設立されました。DVDの中でも紹介されておりましたが、米山さんは、世のため人のために多くのことをされていた方で、その奉仕の一端をご紹介します。(エピソードは長文になりますので、会報原稿から割愛します)
佐々木邦著「米山梅吉伝」のなかで、米山さん縁の人が書かれた追悼文より、藤原楚水氏(三省堂顧問)が書いた、米山さんが苦学生に対する思いやりを表すエピソードの文章をご紹介します。
もう一つは、谷内宏文氏(北海道出身、小樽商科大学卒業後、三井信託銀行に入社、副社長を経て1998年退社。(財)米山記念奨学会常務理事)の著書「点描、米山梅吉、日本のロータリークラブと信託業の創始者」のなかで、佐々木信綱博士(歌人、ロータリー歌壇の選者)が書かれた米山さんの留学生支援のエピソードを紹介します。
もう一人は、米山記念奨学会を発案された古澤丈作さんについてご紹介します。古澤さんは、戦前、大連RC会員であり、戦後日本に戻られ東京RCに入られ、国際ロータリーに復帰後の東京RC第4代目の会長をされた方です。古澤さんは、中国・大連への赴任経験もあり大戦下に於いて中国はじめアジア諸国に多大な困難を強いた贖罪の念もあり、また米山梅吉氏さんの留学生支援の思いも知っていたので、奨学基金の設立を考えられたのだと思います。古澤丈作氏が大連RC時代に作られた「大連宣言」をご紹介いたします。皆さんのお手元のプリントを見てください。2枚ありますが1枚は原文で、もう1枚は口語訳したものです。古澤さんは「ロータリー綱領」と「職業倫理訓」を繰り返し読み、ロータリーの理念と東洋の思想を融和させ、大連宣言としてまとめ1928年に発表し1936年の神戸の地区大会で採択されたものです。
ロータリー情報を含めお話ししてまいりましたが、まとめをしたいと思います。ロータリー米山記念奨学会・事業に、ご理解を深めて頂けたと思いますが、米山奨学会、並びにロータリー財団への寄付に関して当クラブは何度も地区表彰を受けるほど実績があります。福田会員が提唱されて多くの会員が参加してくださっている、ロータリー財団と米山奨学会への定期的な寄付は素晴らしいものだと思っております。今後ともご理解とご協力をお願いしてスピーチのまとめとします。