第2304回
第2304回例会(2023年9月4日)
「藤城建設の取組みと太陽光発電システムの考え方」
藤城建設 川内 玄太 会員
藤城建設は1993年に藤城英明社長が創業し、今年で30年目になる、住宅建設を中心とした地場の工務店です。私は2013年に入社し今年でちょうど10年目になります。今日は「太陽光発電について」とお題を頂戴しましたので、昨今の電気代高騰などで気になってる方も多いと思います。少しでも太陽光発電に対する誤解や疑念がスッキリして頂けたら幸いです。
皆さん太陽光のイメージいかがでしょうか?悪いイメージや信用してない方も多いのではないでしょうか?ちなみに私は太陽光は嫌いです。正確に言うと嫌いでした。メガソーラーで山が切り崩されたり、お洒落な家を設計しようとしてるのに、屋根の上に穴をあけて背の高い架台でそびえ立つ太陽光パネルは、あまりにも機械的で美しくなかった。見た目から気に入らなかったのが正直なところです。ただ、住宅の光熱費や地震大国日本の災害時の事を考えると、太陽光発電くらいしか過去の実績やコスト面でも使えるものが無いのも事実かと思います。光熱費が安く済むために高効率で安い設備が他にあれば太陽光パネルに拘る必要は無いと思います。
藤城建設では性能よりも燃費(光熱費)にフォーカスした考え方で住宅を設計しています。弊社視察にも良く来ていただいている東京大学の前 真之教授は「暖かく涼しい健康・快適な暮らし」を「いつまでも最小のエネルギーコスト」で「全ての人に」という考え方で日々研究に励んでおります。この言葉の中にこれからの住宅指標の全てが詰まっています。一部の裕福な人しか手に入れれないエコハウスではなく、どんな人にも手の届く価格で光熱費が安く、永く住める住宅を提供するため、藤城建設は日々精進しております。なので、「特別な1棟じゃなく、当たり前の100棟(お客様にとっては特別な1棟)」という考えがあります。近々のコンテストで受賞した住宅でも、審査員の講評で「この家がというより、藤城建設の取組み、スタンスが評価されたと思います」というお言葉をいただいたのも、同じことかなと思います。
失われた30年、所得も上がらず寒い賃貸に住むことしかできない方が、家族の命を守るため藤城建設で屋根と壁に太陽光パネルを付けた家を建てて、去年住んでたアパートの時より1/3の電気代で済んで、日中の熱いときはエアコンをつけっぱなしで外出してます!帰ってきても快適に過ごせているとメールを頂きました。これが藤城建設が目指すひとつの形かなと思います。きっと積雪時も壁面太陽光で最小限の光熱費で済むことでしょう。
わたしの理念として「工務店で町のHEROになる」目の前で困ってる人がいたら助けてあげたいし、より豊かな空間が誰にでも提供できるように住宅屋として高みを目指したいと思っております。そんな藤城建設の職業奉仕活動が中沼のモデルハウス群でいつでも見れますので、ぜひ移動例会お待ちしております^^