第2305回
第2305回例会(2023年9月11日)
「帰国報告」
グローバル奨学生 朝倉 利晃 様
ロンドン大学衛生熱帯医学大学院の修士課程を終え、札幌に戻ってきた。あっという間に過ぎ去った1年であった。留学では基礎的な統計や疫学、感染症に関する広範な知識、感染制御プログラムの立案方法、HIVに関する授業を受けた。修士論文では「シミュレーションを用いたポリオウイルスに対する環境サーベイランスの早期発見能力の評価」について研究をした。今回の卓話では留学で身に着けたソフトスキルについて述べたいと思う。
今回の留学では素振りを多くした。素振りは正しい効果的なフォームを身に着けるために行うが、留学先の大学院では公衆衛生的な課題の解決方法についての素振りを多く行った。課題解決のためには3つの目線が統合的に必要となる。その三つは、鳥の目(常に全体の中での位置づけを把握する目)、虫の目(目の前のものを集中して見る目)、そして魚の目(流れを読んで未来を見通す目)だ。これらを系統だって身に着けるような素振りを繰り返し行った。HIVの授業課題の「南アフリカにおけるHIVの介入プログラムの提案」を例に取ってみる。鳥の目としては、HIVに関する世界的な潮流、グローバルな目標、南アフリカにおける人口動態、経済状況、政治的状態、文化的背景について調べる必要がある。また、虫の目としては、HIVの疫学、国で実施されている介入プログラムの現状、ファンディングの内訳、HIVの政策やその課題について丁寧に見ていく。最後に教養が試されるのは魚の目で、これは特定の国に限らないHIVの過去の介入事例やその教訓、他の性感染症のアプローチ事例などを知る必要がある。この鳥・虫・魚の目に該当する知識を押さえて解決方法や介入を提案するまでが一振りとなる。一振りの大きさは、コマ単位、日単位、数か月単位と様々であったが、色々なスケールで素振りを繰り返すことにより、公衆衛生に対するアプローチが身に染みていく。このような教育は確かに日本では得難い経験であると感じた。
もう一点、留学の最中に感動したことは教育する側が貪欲にフィードバックを学生から求めたことだった。個々の授業やコースが終わると必ず学生から、授業の質や改善点について聞き、その際には口を揃えて、あなたたちにメリットはないけれども来年の学生のためになるので是非お願いします、という言葉を使っていた。これは学校だけではなくPhDの採用過程や国の施策に関しても同じ姿勢が貫かれていた。
最後に、このような成長や人とのネットワークを広げる機会をいただき感謝しています。引き続き社会に貢献出来る研究が出来るように精進していきます。
会員フォーラム
渡辺 亮 会員
▼姫野会長
「札幌に赴任したお気持ちをお聞かせください。」
渡辺会員
「生まれて50年目にして初めて札幌に住みましたが、夏の暑いのと、冬の雪の多さを除けば、快適に過ごしています。元々田舎者なので、さすが”大都会 札幌”ですね。例えば、至る所にマックだとか、ミスドもあるんですよね。ご存知の方は…いらっしゃらないかもしれないのですが、日高管内にはミスドもマックも1店舗しかありません。えりもからマックまで2時間くらいかかるので、わざわざ行かないとないんですね。それが、こちらに来たらある程度どんなお店もあるので、やっぱり都会だなという気はします。」
▼姫野会長
「以前3年間ほど静内の支店長をされていましたが、札幌と静内のマーケットの違いを教えて頂けますか?」
渡辺会員
「札幌のお客様はですね、預金はプレミアム定期預金と言って、金利の高い定期預金のお客様と貸し出しについては、不動産賃貸向けの方の融資が大体今もう札幌支店で約8割ぐらいが不動産賃貸向けの融資となっております。札幌市内だけじゃなく、石狩とか江別、恵庭、北広島、千歳が営業区域になってるんで、他の信用金庫さんはですね、何店舗もあるんですけど、私どもは札幌支店は駅前に1店舗しかないので、そちらから出向かなきゃならないのが、ちょっと範囲が広くて大変ですね。」
▼姫野会長
「日高信金さんの野球部に所属しているかと思います。ロータリー事業での札幌ドームやエスコンフィールドにも参加して頂きましたが、やっぱり野球は好きですか?」
渡辺会員
「はい、そうですね(笑)好きです、嫌いじゃないです!」
▼姫野会長
「高校時代キャプテンをやられていたとか?」
渡辺会員
「人がいなかったのでやっておりました。僕の持論なんですが、「野球をやっている人に悪い人はいない」という…皆さんの周りにもたくさん野球をやっている方はいらっしゃると思うんですけど、その方達大変良い人なので、そう思って頂けると(笑)日高信金の野球部なんですが、今若い方がたくさん入ってきていて、僕は上から2番目、3番目とかなので、口も出すけどお金も出す…みたいな、そんな感じでやっております。」
▼姫野会長
「静内RCにいた頃、委員か何かやられていましたか?」
渡辺会員
「静内はですね、会員は僕が入ったときは70名いました。大体半分ぐらいしか例会に出て来ないんですけど、その中でですね、委員は回ってきておりません。それがなぜかって考えたんですけど、どうしても転勤族なので、期の途中の異動でご迷惑をかけるので、多分委員長はちょっと遠慮しますということで代々引き継がれたのかなという気がします。」
▼姫野会長
「北クラブで今後やってみたいこと、参加してみたいことなどありますか?」
渡辺会員
「なんでも参加させて頂きます!」
▼姫野会長
「渡辺会員は前日に連絡しても「いいですよ」と言って必ず予定を空けて頂けます。私のイメージでは「なにかあったら渡辺亮くん」となっております(笑)本日も短くなってしまいましたが、たくさん質問にお答え頂きありがとうございました。」