第2287回
第2287回例会(2023年3月27日)
「タイ検証ツアー報告」
吉井 千博 会員
みなさんこんにちは。吉井です。本日は国際奉仕月間ということで、国際奉仕・VTT委員会がどんなことをしているのか、タイ検証ツアーでは何をしてきているのか、というお話をします。
まず大前提としまして、支援の種類について次の3つを知っておいてください。
①パイロット事業(国際奉仕 人道支援事業)
こちらは、2510地区、各クラブから事業申請(寄付)をいただいているものです。
②VTTが中心となる地区補助金事業
当地区では、訓練事業が中心となっております。
③グローバル補助金事業
地域に大きな変化を与え、持続可能であるものとなっております。これらがタイには詰まっているのです。
ロータリーには重点分野というものが定められています。グローバル補助金は、重点分野以外の使途には使用できず、地区補助金等も重点分野に関連する活動であることが推奨されています。
例えば、世界中の多くのロータリークラブで水の問題に取り組んでいます。世界人口約77億人のうち、約22億人は「安全な飲料水」を手にできません。2019年、コロナ禍になる前から、水と衛生のグローバル補助金事業を実施しました。タイ東北地区ブンカーン県を中心に、ロータリー、学校、行政、保健所等の専門家がチームを組んで実施しました。手洗いの習慣がなかったため、WASH事業で手作り石鹸を1個30円程度で販売し、水設備の修繕にあてることで、持続可能な事業と認定されたのです。このしくみを利用し、過去に水装置を設置した学校にも引用。持続可能な姿へ導いて行くグローバル補助金事業です。
2015年には、親と暮らせない子ども達を対象に、職業訓練事業のグローバル補助金事業が実施されました。7年が経ち、縫製・製品製作や、調理・商品製作、理美容など大きく発展。これも持続可能な事業として子ども達の未来を支えています。なかでも、その身に着けた技術で得た報酬で就労、進学をすることにより、多くの子どもたちの夢が叶えられています。
またタイ3340地区と共に、当時はまだロータリーがなかったベトナムでグローバル補助金事業を実施。教育環境の整わない地域で、基礎教育と識字率の向上のため、デジタルオンラインによる教育環境を整え、子ども達の未来に寄与しました。
環境のグローバル補助金事業も現在構築中です。メコン川を守っていこうという共通の目的のもと、リサイクルの仕組みを現地に根付かせ、次世代につないでいく事業です。リサイクルと環境教育の2本立ての展開で、タイ東北を拠点に、タイ、ラオス、カンボジア、マレーシア、そして日本で、特に若い世代が国を超えて取り組む事業です。
子ども達の、そして私たちの未来へ向かって、これからも、多くのロータリアンにご理解いただき、未来を一緒に創造して行きましょう。