第2193回例会

第2193回例会(2019年12月9日)

「地域の文化で作る水と衛生事業」
地区財団奨学金・学友委員会
委員長 出村 知佳子氏

 

「水と衛生」のグローバルグラント事業が承認されましたので、皆様からの財団寄附がどのように使われ、届いているのかをお話させて頂きたいと思います。
水と衛生はロータリーの6つの重点分野のです。
16年程前、タイのノンカイへ中古救急車の寄贈のお手伝いする様依頼を受け、それが完了し、現地に出かけました。
現地の小学校は飲料水が無く、裸足の子供達が屋根しかない教室で暑い中授業を受けていました。
地域に必要なのは綺麗な水だということで、マッチング・グラントで水事業を実施しました。
著しい発展を遂げたタイですが、東北部では今なお綺麗な水を飲む事のできない子供達が数多くいます。
そして、世界中のロータリアンが水と衛生事業に取り組んでいます。
このWASH持続可能な水と衛生事業にとても大事なものです。
この度はまだクリーンウォーターがないタイ東北部ブンカーン県の8つの小中学校を対象に実施されます。
タイトルは「村の文化による安全な水でタイ東北部のこども達を救う事業」に変わりました。
最初はきれいな水のない学校に逆浸透膜のクリーンウオーターシステム(RO)を設置するものでした。
同時に子供達、先生達にWASHプログラムの衛生教育事業を実施し、維持管理費は村人達に使用料を頂き費用に充てるというものでした。
しかし、ロータリー財団からの回答は「NO」で承認されませんでした。
そこで地域の特性を生かし、持続可能な将来まで続く維持管理の方法はないかを考え、タイ東北部のことを思い出しました。


学校では一村一品の織物等を作ったりしています。ホテルでは固形せっけんを使っています。
このようなことから思ついたのが、ホテルの廃材石鹸を用いて村人が作ったせっけんです。
廃材石鹸と地元のハーブや果物等を用いたせっけんの売上金により維持管理費をします。
リサイクル石鹸による維持管理費の創出、WASHプログラムを地元の保険所から先生達が受講し教育動画を配信する事業に事業内容とタイトルを変え、遂にこの事業が承認されました。
また、この資金計画ですがDDFとWFですべて構成されており、当クラブはじめ当地区皆様から(DDF)、世界中のロータリアンの皆様から(WF)の年次基金の御寄付からなっています。

このように皆様の御寄付のおかげで子供たちへ支援の手が届けられています。
そして皆様からの御支援で子供たちの未来が大きく変わっていますことをお伝えし、本日の卓話とさせて頂きます。
御清聴ありがとうございました。