第2164回例会
第2164回例会(2019年3月4日)
米山記念奨学委員会 藤城英明委員長
最近、韓国との関係がぎくしゃくする中、米山記念奨学生の立場ではどのような行動に移されているのか、またどのように感じられているのかを理解したく、韓国出身の米山記念奨学生をお呼びしたいと考えておりました。
その旨、竹原巖会員に相談したところ、すぐに札幌幌南ロータリークラブ出身の「よねやま親善大使」の李英愛(イヨンエ)さんが良いのではないかとご提案を頂きました。
よねやま親善大使派遣申請書を公益財団法人ロータリー米山記念奨学会に申請してくださり、時間がない中、今回の卓話という運びになりました。
よねやま親善大使は、ロータリーや一般社会で米山記念奨学事業PRをし、理解を深める活動をしています。
李英愛さんは韓国出身、2002年~2005年まで札幌幌南RCが世話クラブとなって奨学期間を過ごし、北海学園大学非常勤講師、2510地区と韓国3700地区との通訳を10年間勤め、日韓クラブの橋渡し役も担われました。札幌幌南ライラックロータリー衛星クラブ創立会員(2018年12月退会)、北海道米山学友会幹事を兼任されておられます。
「米山学友は日本ロータリーの宝」 ―親善大使に選ばれてー
よねやま親善大使 李 英愛 氏
第3代よねやま親善大使の李英愛(イヨンエ)と申します。
韓国ソウル出身で、奨学年度は2002~2005年、世話クラブは札幌幌南ロータリークラブです。北海学園大学大学院文学研究科で日本文学を専攻しました。
現在北海学園大学と札幌学院大学の非常勤講師(韓国語担当)をしています。去年12月までは札幌幌南ライラックロータリー衛星クラブの会員でした。
私は残念なことに退会をしましたが、衛星クラブから独立をして第2510地区で13年ぶりに70番目のクラブとして札幌ライラックロータリークラブが誕生しました。
衛星クラブでは幹事をやらせていただき、2年間は地区学友委員会の委員として貴重な経験をさせていただきました。
ロータリアンではなくなりましたが、これから北海道米山学友会の幹事としてより積極的に活動をして行きたいと思います。
ロータリー米山記念奨学事業とは、日本のロータリーが作った独自の奨学事業で、34地区、全地区の合同プロジェクトです。1952年に事業が始まって以来、一貫して日本で学ぶ外国人留学生を支援しています。
「公益財団法人ロータリー米山記念奨学会」というのは、この事業を行うために、日本のロータリーが協同して運営する奨学財団で、財源はすべて皆さんからのご寄付で成り立っています。最大の特徴は世話クラブとカウンセラー制度があることです。
学費を支援だけではなく国際社会で活躍できる人材を育成する素晴らしい奨学金制度です。
米山記念奨学事業が始まって50年が経ちましたが、累計2万人を超える学友がいます。巣立った奨学生のためのOB組織、米山学友会は日本に33、海外に9つあり、巣立った後もきちんとしたネットワークが組織されています。学友の中からロータリアンになった人が230人以上で、日本のロータリーにお世話になった感謝の気持ちを忘れずに活躍をしています。
台湾と韓国の学友会は日本人留学生を支援しており、学友(会)からの寄付金も3,300万円を超えています。
36年前に創立された台湾米山学友会は去年発生した北海道胆振東部震災の時に学友同士が出し合って多額の義援金を送ってくれました。
「日本のロータリーの財産」ともいわれている米山学友は日本とそれぞれの国をつないでいます。
米山奨学生の時から姉妹地区であった韓国大邱の第3700地区との交流の通訳をすることになり、日韓交流の素晴らしさに感動し、この経験はよねやま親善大使へと繋がりました。親善大使になって未だに不安ですが、不安の気持ちを自信に変えないとちゃんと務まらないと思います。
皆様のご支援で学ばせていただいたことに感謝しています。
札幌が日本の首都だと思っていた私ですが、これから親善大使として日本全国の地区・クラブを訪問し、米山学友を代表して感謝の気持ちを伝えて、積極的に米山記念奨学事業の理解を深めるPR活動をして行きたいと思っています。
ロータリアンや学友との交流を通して「奉仕の精神」を身につけて行けたらと思っています。
私のインスピレーションである米山記念奨学事業をこれからもよろしくお願いいたします。