第2082回例会
第2082回例会 (2017年1月23日)
北海高等学校 硬式野球部
監督 平川 敦 氏
長い歴史をもつ高校野球にも「不易流行」があります。時代が変わっても変えてはならないもの、これが「不易」であり、時代とともに変えねばならないもの、これが「流行」です。我々高校野球の指導者は、この視点を大事にしなければならないと思います。
1.指導者としての基本的な考え方
高校野球を指導するにあたり、自分は何をしたらいいのか、どうすれば目標を達成できるのか、自己の動機付けをする精神面(意思)と肉体面(行動)の両方が大事でなる。人の能力は気持ちの持ち方ひとつでいくらでも伸びるもの、自分の潜在能力を引き出すためには沢山の人と出会い引き出してもらうこと、また自分で引き出す意識を持つことが大事になる。自分が変わらなければ何も始まらない、変わるというのは成長することである。
・ 心が変われば、態度が変わる
・ 態度が変われば、行動が変わる
・ 行動が変われば、習慣が変わる
・ 習慣が変われば、人格が変わる
・ 人格が変われば、運命が変わる
・ 運命が変われば、人生が変わる
高校野球最大のテーマ、<高校野球に求められるものは何か?>教育なのか、勝つことなのか。
どちらかではなく、両方が大事であり、高校野球の指導者は両方を追い求めなければならないと考える。
2.生徒指導に関して
子どどもを取り巻く環境が大きく変化している今日、子どもに対する接し方や指導方法は非常に難しい。
社会よりも自分を大切にする、将来よりも今を重視する傾向にある子どもたちは、夢を持てない。学校という社会集団・組織の中から『学ぶ』ことを大事にする。
学校とは、自分の力で生きていける力(人)を育てる場である。挨拶をする、返事をする、言葉遣いに気をつける、基本的な行動から、ルールやマナーを守ることが出来る人を育てること。突出した何かではなく、社会に出て人として人と関われる人を育てること、を大事にしたい。
3.野球指導に関して
「基本の徹底」「負けない野球を確立し、そこから勝つ野球へ」
高校野球の指導者は、「見えないものを見抜く力」を養い、高校野球に取り組む人間(選手・指導者)の心構えをしっかりさせるべきではないか。甲子園出場・日本一を目指すのが高校野球だとは思うが、やはり生徒のことを一番に考えるのが指導者ではないでしょうか。指導者の人生の目標、人生の価値観とは何なのか、それは指導者自身が決めることだと思う。野球の指導も人生の生き方も同じではないだろうか。「負けないこと、投げ出さないこと、逃げ出さないこと、信じぬくこと」この言葉通り、目の前のこと全てに全力で向かっていかなければならないと思ってます。